Q&A 第18回 不眠症で通院してます。短期間しか処方してもらえません。もっと長期間処方して、もらえないのでしょうか?

Q:不眠症で通院してます。短期(2週~4週間)しか処方は出来ないと、多くのクリニックで言われて、仕方ないので、頻繁に通院してますが、もっと長い期間処方をしてもらえませんか?

A: 結論から申し上げると、薬剤によりますが、最大2週から1ヶ月分しか処方できないケースが、ほとんどです。

以前は、緩やかな時代もあり、長期処方・重複処方も全然OKだった時もありました^^;

ところが最近は、御上(偉いお役人)から、絶対にダメだと、日本全国統一して強く指導されるようになりました。

そのような経緯ですので、申し訳ありませんが、どうしても無理なこともございます(*_*;

当クリニックは患者さん第一主義ですが、どうかその点だけは、何卒、ご理解をお願いしますm(__)m

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心療内科 精神科

院長 阿部 多樹夫

 

Q&A 第17回 イライラが続いています。なおりますか?

 

Q:イライラが、続いて止まりません。生活にも支障が出て困ってます。治りますか?

A:イライラ感が出現している原因にもよりますが、原因をきちんと見つけて、正しい診断を行い、治療をおこなえば、改善してくる可能性が高いと思われます。

イライラ感の根本の原因に気づいてない方もいらっしゃいますが、意外と多いのが、原因に気づいていても、あえて気づかないように無理して意識しないようにしており、その状態があまりに長く続いたため、ついに我慢の限界となってイライラ感をコントロールできなくなった患者さんが多いです。

何事も、我慢し続けることには、限界があるのかも知れません^^;

イライラ感をコントロール出来ている間は、問題ありませんが、我慢することに疲れたと感じる時は、注意が必要です。

現代は、ストレス社会ですので、イライラ感の原因が溢れかえってます。一人で悩まず、まずはご家族や友人など身近な人に相談してみましょう^^

 

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院長 阿部 多樹夫

Q&A 第16回 メンタル系の薬は、太りやすくなりますか?

Q: 心療内科・精神科・メンタル系の薬剤を服用すると、太りやすくなりませんか?

A: 中には、副作用として、太りやすくなる薬剤もあります。

ただし、それは一部の薬剤です。全ての薬剤が体重増加の原因になるわけでは、ありません。

睡眠薬や抗不安薬には、そのような作用は原則、ありません。

抗うつ薬の一部や抗精神病薬には体重増加 高脂血症 高血糖になりやすい薬剤もあります。

昔からある古い薬剤は一般的に副作用が強く、三環系抗うつ薬や定型抗精神病薬であるクロルプロマジンなど肥満は、以前から知られておりました。

現在、主流である非定型抗精神病薬も、オランザピン クエチアピン クロザピンは、高血糖になりやすいため、糖尿病患者さんは服薬が禁止されてます。

一方、アリピプラゾール  ブレクスピプラゾール  リスペリドン ブロナンセリンは比較的、少ないと言われております。

抗うつ薬の一部も体重増加があります。古いタイプの三環系は肥満になりやすいことが知られてます。最近、主流となっているSSRI SNRI NaSSAでも、認められますが、NaSSA>SSRI>SNRIの順になると言われてます。

 

個人差も大きいので、服薬される患者さん全員が、肥満になるわけではありませんが、以上のような傾向があります。予防する重要なポイントとして、

①必要最少用量を処方すること  

②血糖値や高脂血症などが出現していないか、定期的に血液検査を行い、副作用のチェックを行うことが重要となります。

 

天気予報では、2019年2月8日(金)は、歴史的な大寒波が来るそうです^^;最高気温が-10℃とは、びっくりですね^^;

あと1か月ちょっとで、長い冬も終りそうです。春の画像を載せておきますので、春を心待ちにしましょう(*^^*)

 

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院長 阿部 多樹夫

 

 

Q&A 第15回 気分に波があり、コントロールできません。治りますか?

 

             第15回

Q:気分にムラと波があり過ぎて、自分でもコントロール出来ません。ハイテンション(躁)とうつを繰り返してます。良くなりますか?

 

A: 気分障害圏の中でも、双極性障害(躁うつ病)の可能性がありえます。結論から申し上げます。きちんと治療されたら、改善する可能性は高いと思います。

 

以前に私のブログ【双極性感情障害について】にて、詳細を記載しておりますが、気分安定薬などの服用によって、改善の可能性は大いにあります^^ 

ご自宅から近い心療内科・精神科を受診して、しっかりと治療を開始されることをお勧めいたします^^ 珍しい疾患ではありませんので、しっかりと治療されれば、精神症状は安定される可能性が高いと思います。

ご自身だけで、悩ますに専門科に、お気軽にご相談されしてみてください。

 

P.S.それでは、寒い日が続きますが、ご自愛ください(*^^*)

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院長 阿部 多樹夫

 

Q&A 第14回:猟銃免許・狩猟免許の許可の診断書を作成してもらえますか?

Q:猟銃の所持許可申請などで必要な診断書を記載して、もらえますか?

A:可能です。 ただし、医師の診察を受けていただく必要があります。その上で、特に問題が認められなければ、診断書を作成いたします。

北海道は、ハンティングが盛んな地域ですので、猟銃・狩猟の免許関係でお困りの方も多数おられるかと思います。

当クリニックは、北海道警察から指定を受けている精神保健指定医と、日本精神神経学会指導医・専門医が常勤している医療施設ですので、しかりと診察や検査をした上で、問題がなければ診断書の作成も可能です。

(令和2年12月追記)

予めご説明とご理解をお願いしますが、診察・検査の結果、もし不適格と判断された場合は、診断書が不可判定となる場合もございます。

診断書はあくまでも公文書ですから、公正に真実を記す義務があります。その点は何卒、ご理解をお願いします。

最近の傾向として、アルコール性障害(アルコール多飲、アルコール依存症)が問題となるケースが、ごく稀にですが見受けられます。その点に関して何卒ご注意くださいませ。お願いします。

飲酒運転が絶対悪なのと同様に、殺傷能力を有する狩猟の罠や銃砲を所持される方には、資格を所持するための常識と自覚と責任が必要となって参ります。その点を十分を肝に銘じていただきたいと思います。

堅苦しい話をしましたが、私個人としては、本当は自然と人間社会とのバランスを上手く保ってくださっている猟友会や狩猟される方には、心から深い深い敬意の念を抱いております(*^^*)

そのためにも、ブービートラップの技術や銃砲を所持されている方をはじめ、これから資格を検討されている方には自覚と責任を決して忘れず、良き猟師・良き狩猟師・良き猟銃会のメンバーとして、今後とも道民の生活安全と、自然の恵みとの調和を保つため皆様のご活動をお願いします。

小生も支援したいくらいな気持ちでおります(*^^*) 

基本的には心身ともに健康で異常がなければ、しっかりと診察した上で診断書の作成は可能です^^

P.S.余程の重大な欠陥事由がない限り、普通(規格内)であれば全く問題ありません。

当クリニックでは、現時点で診断書の作成率は95%以上です^^ あまり過度なご不安・ご緊張をなされず、ご相談ください。

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狩猟・猟銃免許 

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院長 阿部 多樹夫

Q&A 第13回 インフルエンザは統合失調症の原因になりますか?

Q:妊娠中に母親がインフルエンザ感染すると、生まれてくる子供が統合失調症になると、聞きましたが、本当ですか?

A:まだ詳しく分かってない部分が多いのですが、そのような論文や報告があるのは、事実です。

TORCH症候群といって、胎盤感染を経由して胎児に重大な奇形や臓器・神経・感覚器障害を生じさせる病原体があることは有名な話です。トキソプラズマ、風疹ウイルス、サイトメガロウイルス、単純ヘルペスウイルス。その他、梅毒トレポネーマ、EBウイルス、B型肝炎ウイルス、コクサッキーウイルスetcです。

 

同様にインフルエンザウイルスの妊婦感染が、胎児の脳に何らかの悪影響を及ぼし、将来的にその子が統合失調症になる可能性は、あながち否定できません。  

妊婦の場合、インフルエンザに罹患すると抗インフルエンザ薬の使用は基本的にできません。 妊婦さんが、もしインフルエンザに罹っても薬物治療はできず、自然に治るまで我慢するしかありません。 そのため、前もってインフルエンザワクチンを、きちんと接種しておく必要があります。

 

妊婦へのインフルエンザワクチン接種は良くないという一部の意見もありますが、現時点では、妊婦への接種を推奨する意見の方が圧倒的に優勢です。

インフルエンザが猛威を振るってますので、体調管理に気を付けてください^^

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院長 阿部 多樹夫

Q&A 第12回(主人の酒量がふえて困ってます。大丈夫でしょうか?)

Q:最近、うちの主人の酒量が増えても困ってます。大丈夫でしょうか?心配です。

A:ストレスが溜まってくると、お酒で発散する方も多くいらっしゃると思います。機会飲酒(忘年会や新年会やパーティーなど、時々)ならば、問題ないのですが、ほぼ毎日晩酌するようになり、次第に酒量が増えてくるようになれば、アルコール依存症の可能性があります。

アルコールには身体依存の他に精神依存もあります。一度、アルコール依存症になると、自分の力だけでお酒を止めることが困難になります。

また、本人は自分自身がアルコール依存症であると認めないことも特徴の一つです。

ご家族から見て、様子がおかしいと思われたならば、心療内科・精神科の受診をお勧めいたします。重症になる前ならば、早い回復が望める可能性も高くなります。

まずは、肝機能障害と依存症の程度を検査することから始まります。

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院長 阿部 多樹夫

Q&A 第11回 眠れなくて、困ってます。何とかなりませんか?

 

第11回目

Q: 不眠で困ってます。かかりつけの内科の先生から、睡眠薬をもらってますが、あまり効果がありません。寝つきが悪く、しかも、朝2時頃に目が覚めて、かろうじて再び眠れますが、昼間もボーとしています。何とかなりませんか?

A: 入眠困難と中途覚醒が混じったケースだと思います。結論から申し上げれば、何とかなります^^ 精神科・心療内科医師は、不眠症治療のエキスパートです。

それぞれの患者さんの症状に合った、オーダーメイドの細やかな処方をすることも、大切な職務の一つと思っております。

 

わかりやすく申し上げますと、不眠症は以下の4つに分類されます。

①入眠困難(寝つきが悪い)

②中途覚醒(途中で目覚めてしまう)

③早朝覚醒(朝はやくに目が覚めてしまう)

④熟眠困難(睡眠時は十分に取ったのに、熟眠感がない)

 

それらが、単独で出現することもあれば、複合することもあり得ます。それを十分に見極めた上で、副作用が最も少ない最少用量の処方を的確に行うことが、大切となります^^

かかりつけ医の先生は、患者さんのことを非常に大切にされておられます。常日頃、とても敬服しております。

しかしながら、どうしても不眠が改善しないのであれば、専門的な知識のある精神科・心療内科にご相談されるのも、一つの選択肢かと思います。

心身の健康の第一歩は、良質な睡眠から始まります^^

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院長 阿部 多樹夫

Q&A 第10回 物忘れは、検査でわかりますか?

Q: 最近、物忘れが増えてきた気がします。認知症ではないかと不安です。検査でわかりますか?

A: 検査をすれば、わかります。

物忘れには、①年齢相応の良性な物忘れ ②病的なもの忘れ(認知症)に分類されます。言うまでもなく、病的な物忘れ(認知症)の場合には、治療が必要となります。

そのためには、まずは、きちんと診断を受ける必要があります。検査をすれば、①と②の区別が付きます。

必要な検査としては、神経学的検査 心理検査 画像検査 血液検査などを行い、総合的に判断することが、大切となります。

なお、当院でも近隣の静和記念病院と連携しており、頭部MRI検査含めて即日に認知症・もの忘れ検査を行うことが可能です。お困りのご本人 ご家族 施設の方からのご相談も積極的にお受けいたしております。

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院長 阿部 多樹夫

Q&A 9回目 季節性(冬季型うつ病)とはどんな疾患ですか?

A:冬季は、日照時間が短くなります。緯度が高い北国である地域ほど、さらに日照時間が短くなります。 ちなみに、札幌市と沖縄県那覇市を比較すると、冬至(平成30年12月22日)で、札幌市は那覇市に比べて約1時間も日照時間が短くなります。

ここで、メラトニンセロトニンという神経伝達物質(脳内ホルモン)が深く関与していると言われております。

メラトニンは睡眠を促すホルモンであり、光の弱い夜に多く作られます。つまり、日照時間が短くなることで、メラトニンが過剰に分泌されてしまい、睡眠時間が増加しやすく、過眠傾向になります。

セロトニンも日照時間が短くなることで減少します。このセロトニンの不足も、うつ症状の原因となりえます。

季節性(冬季型)うつ病の特徴として、冬場の気分の沈み 倦怠感 過眠 過食が挙げられます。

医療機関で、高照度光照射療法という、2500~10000ルクスくらいの照度で、30~60分くらい光を浴びる治療を行っているところもあります。

そこまでしなくても、冬の晴れた日に、散歩などして十分な光に当たったり、お手軽な方法として、自宅の照明を明るくするだけでも、かなり効果があると言われてます^^

日本では緯度の高い北海道や、ヨーロッパ圏(スウェーデン ノルウェー アイスランド フィンランド等)で非常によく見られます。

まだまだ、日照時間が短くて寒い日が続きますが、冬季型(季節性)うつ病に負けないように、日光浴をして、こころのバランスを崩さないようにお気を付けください(*^-^*)

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院長 阿部 多樹夫