強迫性障害について③

それでは第3回目となりましたが、強迫性障害について、お話したいと思います。

前回の①②でお話ししたプロセスで診断・治療を進めていきますが、その他に大切なことは、ご家族や職場など周囲の人々からの理解や支援を得られるような環境調整をおこなうことです。

強迫性障害の患者さんの行動は、ご家族や周囲の人には理解しがたいものと映ることがあります。ついつい、ご家族や周囲の人は良かれと思って「なぜ、そのようなことは気にするの?」「なぜそんなにこだわるの?」「そんなこと気にしないで!」とアドバイスしたくなるでしょう。しかし、そのようなアドバイスは逆効果になる場合があります。なぜなら、家族や周りは自分のつらさをわかってくれないと心を閉ざしてしまうからです。

強迫性障害の患者さんも他人から自分がどう見られているか理解しています。こだわりや強迫行為を止めたいのに、どうしても自分自身では不安から止めることができない苦しみは凄まじいものです。

まず、ご家族や周囲の人に強迫性障害という疾患を理解していただいて、患者さんの苦しみも共有してもらえる環境調整を行うことが大切となります。

その環境調整をおこなうことも、主治医の大切な役割となります。

一人で解決することが難しい疾患なので、患者さんと主治医だけでなく、周囲の方々からの支援の輪を広げて、回復を図っていく必要があります。

強迫性障害について、最後まで見ていただけて、ありがとうございました(*^^*)

今週末は天気になりそうなので、皆様、秋の行楽を存分に楽しんできてください(*^^)v

 

札幌市西区 琴似・二十四軒地区  心療内科・精神科

前田神経クリニック  院長  阿部多樹夫

強迫性障害について②

では強迫性障害について第2回目のお話を続けます。

もし強迫性障害の可能性があり、その症状でお悩みならば、心療内科・精神科へ受診してみてください。まずは、きちんとした診断をつけてもらうことから治療が始まります。

原因として、強迫性障害の方は、脳内伝達物質の一つであるセロトニンの働きが低下しているのではないかといわれております。そのため、セロトニンを補ってくれる薬物療法が有効となります。また、並行して強迫症状を徐々に緩和していくためのに、考え方 受け止め方 対処方法などを学んでいく精神療法(認知行動療法)も効果があります。

1.精神療法(認知行動療法):不安刺激についての考え方や受け止め方を変化させることによって不安が強くならないようにしていきます。不安刺激に対して敏感に反応しなくなるように慣れていただくことも必要になる場合もあります。時間はかかりますが、徐々に強迫的な儀式は軽減してきます。

2.薬物療法:抗うつ薬を中心とした薬剤の服用をおこないます。以前は3環系抗うつ薬が主流でしたが、現在はSSRIといってセロトニンを選択的に補充してくれる薬剤を使用することが一般的となっています。

では、第3回目に続きます(*^_^*)

札幌市西区 琴似 二十四軒

心療内科 精神科

院長 阿部 多樹夫

 

強迫性障害について①

今回は、強迫性障害について、3回に分けて説明してみたいと思います。

強迫性障害は、わかりやすく言うと「わかっちゃいるけど、どうしてもやめられない」という考えと行為が繰り返しおこり、自分の意志では制御できない疾患です。

もう少し詳しく言いますと、

強迫思考(観念):自分でもバカバカしいことだとわかっていても、そのことが頭から離れずに、考えまいとしても自分の意志ではどうにもならない状態をいいます。

強迫行為:ある行為をしないでいられない状況をいいます。たとえば、不潔に思えて過剰に手を洗う、戸締りや火を消したかなどを何度も確認せずにはいられないといったことがあります。

「鍵を閉めたかな?」「ガスコンロの火を消したかな?」と、不安になって家に戻るなど、多くの人が経験あると思います。それは別に異常ではありません。

ただし、その不安やこだわりが度を超して、明らかに「やりすぎ」と周りの人から言われたり、そのため日常生活に支障をきたすようになった場合は「強迫性障害」の可能性が強く疑われます。

第2回目に、続きます ^^) _