令和7年度 インフルエンザワクチンのご案内

令和7年9月1日よりインフルエンザワクチンの予約受付を開始いたします。接種開始は令和7年10月1日からとなります(ワクチンがなくなり次第終了です)。例年同様、接種対象者は当クリニックに通院されている患者さんと同居するご家族(中学生以上)に限らせて頂きます。尚、ワクチンが予定数に達した段階で受付は終了させて頂きますので、ご了承ください。料金は通常 2,500円(税込) となっております。接種を希望される方は受診時にお申し付けください。

 

【インフルエンザワクチン予防接種の料金】

○通常料金                 ¥2,500円(税込)

 

○満65歳以上の方

○満60歳以上65歳未満の方で身体障害者・手帳1級またはそれに準じる方

                     ¥1,400円(税込)

 

○満65歳以上の方で

生活保護世帯、市民税非課税世帯等、

免除の要件に該当する方          無料

(免除の要件を満たしている証明を持参していただく必要があります)

 

札幌 精神科 心療内科 琴似

発達障害について精神科医がお話します

近年、「発達障害」という言葉を耳にする機会が増えています。テレビやインターネットでも取り上げられ、「自分や家族に関係あるのでは?」と気になる方も少なくありません。
この記事では、精神科医の立場から、発達障害やADHDについての基本、薬物療法や支援の方法を、やさしく解説します(*^^*)


発達障害とは?

発達障害とは、生まれつきの脳の特性によって、コミュニケーションや集中の仕方、感覚の感じ方などに違いが出る状態を指します。代表的なものは以下の通りです。

  • 自閉スペクトラム症(ASD):人との関わりが苦手、強いこだわりがある

  • 注意欠如・多動症(ADHD):集中が続きにくい、忘れ物が多い、衝動的に行動してしまう

  • 学習障害(LD):読み書きや計算に特別な困難がある

これは「病気」というより「脳の個性」と考える方が理解しやすいでしょう。


発達障害やADHDでよくある日常の困りごと

発達障害やADHDのある方は、学校や仕事、家庭で誤解されやすいことがあります。
「努力不足」と思われることもありますが、実際には脳の働き方の違いによるものです。

  • ASDの方:雑談が苦手でも、専門分野に強い集中力を発揮する

  • ADHDの方:忘れ物が多くても、ひらめきや行動力に優れている

違いを理解し、周囲が支援することで、困りごとが「強み」に変わることもあります。


発達障害とADHDを支える工夫

発達障害やADHDは、環境を整えたり工夫を加えることで日常生活を楽にできます。

  • アラームやメモで忘れ物を防ぐ

  • 静かな環境で作業を行い、集中を保つ

  • カウンセリングで気持ちを整理する

  • 必要に応じて薬を利用し、生活を安定させる

「支援を受ける=弱さ」ではなく、「自分に合った方法を見つける力」と考えてよいでしょう。


ADHDの薬物療法と心理社会的支援

ADHDでは、工夫や環境調整だけで十分に対応できない場合、薬物療法が役立ちます。

薬の名前 特徴 注意点
コンサータ® 即効性があり、日中の集中力や行動のコントロールを強化 服薬時間の調整が大切
ストラテラ® 効果がゆるやかに現れ、依存リスクが低く1日を通して安定 効果が出るまで数週間かかることがある
インチュニブ® 衝動や情緒の安定に強みがある 眠気や血圧低下に注意が必要

薬は症状を和らげるサポートであり、性格を変えるものではありません。副作用や効果の出方には個人差があるため、医師と相談しながら使っていきます。

さらに、心理社会的支援も重要です。

  • 公認心理師によるカウンセリング

  • 学校や職場での環境調整

  • 得意なことを活かす工夫

薬と心理的サポートを組み合わせることで、生活の質は大きく改善します(^_^)


自分らしく生きるために

発達障害やADHDがあっても、その人らしさや得意分野を活かすことで、社会の中で力を発揮できます。
大切なのは「みんなと同じ」になることではなく、「自分らしく安心して生活できること」です(*^_^*)


まとめ

発達障害やADHDは特別なことではなく、誰にでも関わりのある身近な特性です。もし「少し困っているな」と感じることがあれば、一人で抱え込まず、精神科医や公認心理師などの専門家に相談してみてください。安心できるサポートが得られるはずです((^^))

発達障害とADHDについて精神科医がやさしく解説するイメージ画像

夏の疲れの解消法について

暑い日が続きますが、皆さま体調はいかがでしょうか(*^^*)
札幌でも今年は例年以上に蒸し暑い日が多く、「なんとなく疲れが取れない」「休んでもスッキリしない」という方が増えています。
今回は、夏に溜まりやすい“だるさ”や“疲労感”を解消するためのポイントを、分かりやすくまとめてみました。


● なぜ夏は疲れやすいのか?

夏は高温・多湿で自律神経が乱れやすく、体温調整のために知らず知らずのうちにエネルギーを消耗しています。
さらに、冷房の効いた室内と屋外との温度差が大きいため、身体にとっては意外と負担になります。
その結果として「だるい」「集中できない」といった“夏バテ症状”が現れやすくなります^^;;


● 夏の疲れを解消する3つの方法

① まずは「睡眠の質」を整える
寝苦しくて浅い睡眠が続くと、疲労はどんどん蓄積してしまいます。
・寝る1〜2時間前のぬるめ(38〜40℃)の入浴
・寝室は**室温26〜27℃**を目安に調整
・就寝前のスマホ使用は控える
――これだけでも睡眠の質は大きく変わります。

② 食事で「ビタミン・ミネラル」を補う
夏は食欲が落ちやすい時期ですが、ビタミンB群や**ミネラル(特にマグネシウム・亜鉛)**が不足すると疲れが抜けません。
・豚肉、まぐろ、納豆、バナナ(ビタミンB₆)
・しらす、ほうれん草、豆腐(マグネシウム)
などを意識して取り入れると良いでしょう。

③ “冷えすぎ”に注意して自律神経を守る
室内外の温度差が5℃以上になると、自律神経はフル稼働します。
冷房は「涼しい」ではなく**“やや快適”**くらいに設定し、職場や外出先では薄手のカーディガン等で調整するのがおすすめです。


● ひどい疲れが続く場合は要注意

「夏バテかな」と思っていたら、意外と自律神経失調軽度のうつ症状が隠れているケースもあります。
いつもの休息や食事で回復しない場合は、無理せず医療機関にご相談ください。
早めのケアが、秋以降の体調を大きく左右します(*^_^*)


少しでも参考になれば嬉しいです。
皆さまがこの夏を元気に乗り切れますように☀️m(_ _)m

夏の太陽が反射する透明な青い水面

札幌市 心療内科 精神科 メンタルクリニック

【重要】新規予約につきまして

※改めてホームページ上の【初めての方】の記載につきましては、お知らせさせていただきますが、2025年4月より新患予約の曜日が毎週水曜日→毎週月曜日へ変更となります。

当クリニックでは、

2025年4月7日より毎週月曜日の午後2時30分から

専用ダイヤル(080-9522-9987)にて新患受付を行っております。

予約期間につきましては、1週間毎の予約とさせて頂いております(それより先の予約は受けつけておりません)

毎週非常に多く相談者様からお問い合わせを頂いてはおりますが、新患枠は固定ではなく、十分な枠数の確保が出来ない週もございます。

また相談内容によっては当クリニックでは対応が困難なケースも一部ございます。そのため、担当者より電話にて、直接ご本人に問診を取らせて頂き、受診の可否を判断させていただきます。その間、電話が混み合うこともあり、繋がりづらい場合もございますが、ご容赦ください。

キャンセルが出る場合もございます。ホームページの左下のScheduleをご確認ください。月曜日以外でもお気軽にお問合せください。

当クリニックと致しましても限られた人員体制で最大限対応はさせて頂いております。受診をお考えの皆様方におかれましては大変ご迷惑をお掛けしますが、ご理解頂けますようお願いいたします。

 

 

 

令和6年10月1日から政策として、選定療養が導入されることになりました。

通院中の皆様へ

厚生労働省の指針として、選定療養が導入されることになりました。後発医薬品(ジェネリック医薬品)があるお薬で、先発医薬品の処方を希望される場合は特別の料金をお支払い頂くこととなります。この機会に後発品の積極的なご利用をお願いいたします。

  • 後発医薬品は先発医薬品と有効成分が同じで同じようにお使い頂けるお薬です
  • 先発医薬品と後発医薬品の薬価の差額(4分の1相当)を特別料金として医療保険の患者様負担とあわせてお支払い頂きます
  • 先発医薬品を処方・調剤する医療上の必要があると認められる場合は特別の料金は要りません

*詳しくは厚生労働省のホームページをご参照ください

2022年の最後のご挨拶

今年のいよいよ最後の1日となりました。

あっという間の1年間でしたが、本当にお世話になりました。

来年も皆様、お元気でお過ごしください。

皆様のご多幸をお祈り申し上げております。

今年はロシアのウクライナ侵略、安部元総理大臣暗殺事件、コロナの継続蔓延など多くの悲しい出来事もありました。精神的にメンタル面でも、辛い思いをされた方も多くおられたこと存じます。

来年こそは、少しでもより良い1年になって欲しいと心から思っております。

それでは、良いお年をお迎えください。

札幌 西区 琴似 精神科 心療内科

札幌ことにメンタルクリニック

院長 阿部 多樹夫

クリニックのロゴ

2022年中秋の名月

本日、2022年9月10日は中秋の名月です^^ お月見団子をお供えして、礼拝してきました。

1年は本当に早いもので、もう今年も残すところ、3ヵ月と20日くらいになりました。

2週間後の9月23日は秋のお彼岸になります。今後、どんどん日照時間が短くなって参りますね(^-^;

「冬季型うつ」の方は、これからツライい季節となって来るかと思います。もし、その兆しが見えたら、主治医にご遠慮なくご相談ください^^

何とか、春のお彼岸まで気分が沈まないように、小生なりに精一杯、知恵を絞ってみたいと思います^^

既に告知していると思いますが、今年もインフルエンザワクチン2450円(税込)札幌市内でも相当廉価で、患者様サービスの一環として150人分、ご提供いたします。ただし、現時点で通院されているご本人とご家族様までの限定となりますので、ご理解ください。

インフルエンザワクチン接種は10月1日から開始しますが、事前受付は9月1日から既に開始しております。先着順になりますので、ご希望の方は、早めにお申し付けください^^ おそらく10月中旬から下旬には在庫が尽きると思います(/ω\)

P.S- 皆様にとって良き実りの秋をお迎えくださいませ (*^^*)

 

 

 

札幌 西区 琴似

心療内科 精神科

院長・理事長 阿部 多樹夫

 

 

 

 

 

三浦メンタルクリニック 三浦 彌先生が永眠されました。

久々にブログを書きます。

三浦メンタルクリニックの三浦彌先生が2022年8月31日に永眠されました。

永年に渡り、札幌市西区を中心に精神医療に多大な貢献をされてきた大先輩でした。計り知れない損失であり、非常に悔やまれます。

2018年に私が開業をする直前に、ご挨拶に伺ったことがありました。ご多忙にも関わらず、長時間、気さくに開業医としての心構えや患者さんとの接し方など様々な貴重なアドバイスを教えていただきました。開業後も何かと親切にしていただいて、デイケアに患者様をご紹介しても快くお受けくださいました。

その後も、毎年の年賀状とお盆と年末のお中元とお歳暮も忘れずに、お互い遣り取りさせて頂いていました。

本日9月3日に、お通夜があり、私も斎場に参列してお焼香をさせていただきました。最後にお顔も拝見しましたが、眠っておられるように安らかで穏やな表情でした。

私個人としては寂しくて堪えきれませんが、まずは心から哀悼の意を申し上げます。長い長い間、他人には決して理解できないくらいの重責を背負われてこられたことだと思います。大変にお疲れ様でした。これからは重荷を降ろされて、ごゆっくりとお休みください。。。

 

札幌市 西区 琴似

医療法人道樹会 札幌ことにメンタルクリニック

阿部 多樹夫(拝)

食べられないことは精神にも影響します

公認心理師、臨床心理士、事務長の春名です

本日、8月31日は「やさい」の日だそうです。今朝のニュースでも、高騰していたたまねぎの価格が北海道産の豊作により安くなり始めたこと、逆に葉物野菜は猛暑の影響で価格が上昇していると耳にしました。明日からは9月となりますが、食欲の秋というように食べ物がおいしい季節となります。今日は食事と精神のことについて少しお話したいと思います。

食事と精神でまず身近なことはストレスがかかったときに食欲、食事に影響が起きることです。タイトルにもした通り、ストレスがかかると食欲が低下し、食事も摂れなくなります。また、ストレスにより胃腸に不調をきたすことで食事ができないということもあるでしょう。うつ病の症状の一つに食欲低下、体重減少というものがあり、ストレス反応やうつの症状として食べられない、食欲がわかないということが生じます。

ただ、ストレス反応やうつの症状の場合、反対に食欲が亢進することもあります。いわゆる「やけ食い」と言われるような状態です。その結果、体重も増加します。したがって、食べられないだけでなく、食べ過ぎるということも生じる場合があります。

もう一つは、体重や体型が気になって食事が摂れないという状態です。これは摂食障害という病名で知られています。摂食障害には、ほとんど一切の食事をとらない拒食という状態と一度に大量の食事を摂る過食という状態があります。多くの場合はどちらも経験することが多いようです。病気の原因は明らかにはされていませんが、ダイエットをきっかに病気へと進展してしまうことがよくあります。食事制限によるダイエットをしていたら、いつの間にか通常の食事を摂ることが困難になり、食べない・食べ過ぎる、を繰り返してしまいます。

ストレスによるものか摂食障害といった病気によるものか、理由はなんであれ、私たちは食事が摂れず低栄養の状態が続くと共通した変化が生じてくることが知られています。昔、計画的に食事を制限し、体重を低下させ、どのような変化が生じるかを検討するという実験が行われました。その実験に参加したのは健康状態に問題のない成人男性でしたが、低栄養状態が続くことで様々な変化が生じました。

まず、食べ物への興味関心が高まる人が多数観察されたそうです。多くの人が一日中食べの物のことばかり考えるようになったと言われています。実験が終了したあとに、両輪人や栄養士など食べ物に関わる職業に転職した人も数名いたそうです。
次に、食事を摂ることのコントロールを失う人がたくさんいたそうです。いわゆる過食という状態で、実験を終える前に計画的に栄養状態をもとに戻す時期も設けられたそうですが、コントロールを失い、食べ過ぎてしまう人が多数いたと報告されています。

憂うつ、不安、イライラを報告する人が多数存在したことも報告されています。明らかなきっかけや理由はないが、落ち込んだり、イライラしたり、情緒的な変化を感じる人が多数だったそうです。この実験の結果から、栄養状態のバランスが崩れることは私たちの精神にも影響することが示されました。

このように、食べられない・食べないによって栄養状態が低下してしまうと、精神的にもネガティブな影響が生じてしまいます。もちろん、食べ過ぎてしまうことも注意が必要ですが、食べ物がおいしくなる季節、「食欲の秋」ということで、精神的な安定のためにも栄養を摂っている、と思いつつ、食べることを楽しんでもらうことも一つかと思います。

クリニックのロゴ札幌ことにメンタルクリニック

春名大輔

当クリニックの開院3周年の御礼

おかげさまで、当クリニックは本日で、開院3周年を迎えることになりました。

非才な私ですが、皆様のお陰で、何とか3周年を迎えることが出来ました。ご支援いただきました皆様に、まずは心から感謝と御礼を申し上げます。

「患者様に、より良い精神科・心療内科の医療を提供していきたい」という気持ちだけで、ひたすら駆け抜けてきた3年間でした。気が付けば、あっという間でした。

来院される患者様には、私なりに精一杯、お力になれるように努めてきたつもりですが、時には私の空回りで、良かれと思って行ったことが裏面に出てしまったり、うっかりミスでご迷惑をお掛けしたことも多々あったかと思います。その方々には、ご期待に添えず誠に申し訳ありませんでした。この場をお借りして、お詫びを申し上げます。

明日からも、私なりにですが、毎日毎日を大切にして、持続的な情熱と使命感を持って「札幌ことにメンタルクリニック」の院長として、日々の臨床に精進していきたいと考えております。

P.S.この3年間に、世界情勢も目まぐるしく変化しました。皆様もご承知の通り、新型コロナウイルス問題、ウクライナへのロシアの侵攻など3年前には、全く予想もできなかったことが次々と起こりました。まだ、未解決な大きな問題です。皆が安心して、平和に暮らせる時代が早く来て欲しいものです。

 

 

 

札幌市 西区 琴似

精神科 心療内科

院長 阿部 多樹夫