雑談です♪ 7

前回、Q&A第21回でも少し触れましたが、IT化を中心とした効率化社会の目覚ましい発展とは裏腹に、仕事量はドンドン増えています^^;

1990年代頃にはIT化すれば、将来、もっともっと仕事量が減ると本気で期待されてました。ところが、実際はどうでしょうか? 仕事量が減ったと実感されている方は、非常に少ないのではないでしょうか?

なぜ?

 

残念ですが、民間企業であれば、仕事量が増えるのは、どうしても仕方がありません(;^ω^)

企業というのは、成長を前提に事業展開をしているため、前年度と比べて、売上高アップ 利益率アップを求められるのは、ある程度、仕方がないのでしょう^^;;

また、仕事量を大きく増やしている原因の一つとして、最近、話題になっているコーポレート・ガバナンス(会社内で不正会計や粉飾決算 違法労働はダメ) コンプライアンス(過剰接待や利益贈与などズルはダメ) セキュリティ対策(サイバー攻撃からしっかりと情報を守らないとダメ)など、以前よりも更に手間や細やかな配慮や対応が求められるようになったことも挙げられるます。

「働き方改革」が叫ばれていますが、多少の改革を行っても、根本的な解決に至るには、非常に多くの課題が残されていると思われます。

 

このような問題を解決するために多くの企業で行われるのが「処理高速化」です。要するに、一人一人の個人技を究極までにスキルアップすることで仕事量を消化していく方法です。これは、なるほど即効性はあります。ですが、すぐに限界がきます(/ω\)

わかりやすく言えば、コンセプトが個人技を最大限に磨くことなので、個人にかかる疲労度が半端ありません。しかも、個人は忙し過ぎて、部署内で他者とのコミュニケーションや人材育成等に割ける時間的なゆとりもなくなってきてます^^;; 

IT化によってむしろ、忙しい上に人間同士の関りが希薄になってきているような気がします。また、以前のような完全型な終身雇用制でもなくなり、職場に対して不安感 不信感を持つ方が多くなっている気もします。

そのような状況下では、次第に精神面で、追い込まれていっても不思議ではありません。

長くなりそうなので「雑談♪ 8」に続きます^^; しばし、お付き合いくださいませ m(_ _)m

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 精神科 心療内科

院長 阿部 多樹夫

 

Q&A 第22回 酒量が増えて困ってます。何か良い方法は、ありませんか?

             第22回目

Q: 最近、酒量が増えて困ってます。仕事のストレスを、毎日、お酒で発散している状況です。仕事には辛うじて行ってますが、毎日、二日酔いのため、すごく身体がシンドイので、仕事に集中できません。健診でも案の定、引っかかり、肝臓の機能が悪いと言われました。それでも毎晩、ついつい飲んでしまいます。何か良い方法は、ありませんか?

 

A: いといろ、人生がお辛かったのですね。それでも生活破綻まではされないように頑張られたのですね。。非常にお疲れさまでした。

 健診で引っかかってもお酒がやめれないならば、アルコール依存傾向が強いと考えられます。

アルコール依存の治療は一人では、ほぼ困難ですので、周囲の支援が必要となります。まずは、家族や知人・地域の断酒会に相談してみましょう。必要ならば心療内科・精神科医にも相談されてみることをお勧めします。

2019年3月から、ナルメフェンという選択的オピオイド受容体調整薬が発売が予定されてます。従来のものと違って、飲酒1~2時間前に服薬すれば、飲酒を継続していても徐々に、酒量が減っていく薬剤として期待されてます。

ただし、重度のアルコール依存症の治療の大原則は、断酒達成とその維持です。また、心理社会的な治療(心理教育・環境調整etc)を並行して行なっていくことも重要になります。アルコール依存から回復を目指して、みましょう。

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雑談です♪ 6

久しぶりに、昔なじみの友人と会うのは、何歳になっても楽しみなものです^^

古代中国の儒教で有名な孔子も「論語」の中で「朋あり遠方より来る、また楽しからずや」と書いてます。仲の良い友人と酒を酌み交わし歓談することが人生の楽しみの一つであることは、人間にとって、何千年前から変わりないのでしょう^^

良き友人は得難きものです。人生において、大切な存在です。

正直に申し上げると、私は若い頃、恥ずかしながら、自分は自分で生きていると考えてました。

しかし、随分前の話ですが、昔なじみの友人から「人間は生きているのではなく(皆の助けのお陰で)生かされている」と思うと、言われました。その時、心の底から、ハッとしました。そして同時に、自分の未熟さに気付いて呆然となりました。そのような大切なことを教えてくれる友人は、大変ありがたい存在です^^

拙い文章になりましたが、昨日、10年以上ぶりに、昔の親友から電話があり、3月に会食することになりました。

本当に、嬉しいことです(*^_^*)

皆様にもそれぞれ、大切な友人がいらっしゃると思います。その方々を大切にして、こころ豊かな人生を送っていただければと思います(*^^*)

 

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Q&A 第21回 職場の部下が、うつ病と診断されて、治療を受けてます。どのように接したらいいのでしょうか?

第21回

Q:職場の部下が「うつ病」と診断されて、残業がない定時勤務になりました。上司として、どのように、接したら良いのでしょうか?

A:結論から申し上げます。その部下の方に、一定の期間は極力、負担をかけないようにして差し上げてください。

上司の方が部署の責任者として、マネージメントを含めて非常に、大変であることは十分に承知しております。本当に、お疲れ様ですm(_ _)m

ただ、精神科医・心療内科医としての見解から申し上げれば、中核群の「うつ病」の患者さんは、しっかりと治療すれば、ほとんど治ります^^ だいたい2~6か月くらいを目途に考えてください。

その後は、今まで通りに、職場に復帰できる可能性が非常に高いので、回復まで時間的な猶予を差しあげてください。 お願いしますm(_ _)m

接し方としましては「気合が足りない」「甘ったれている」など、叱責は決してしないでください。また「頑張れ」「いつ、戻ってくるの?」「期待してるよ」などと、焦らせる言葉も逆効果になりますので、何卒、お止めください。

一番良いのは「主治医の先生に任せて、しっかり治療・休養してね」「良くなったら、いつでも戻ってきてね」等、ご本人が、安心して休養できるような対応をお願いします^^

余談ですが、現代のIT社会は革命的に、産業効率の上昇に成功しましたが、それと引き換えに、人間性と終身雇用制(安定感・安心感)を失しつつある気がします(/ω\)

それは、また別の機会に、ブログでお話したいと思います^^;

 

インフルエンザとノロウイルスが猛威を振るっておりますので、体調管理には、十分にお気をつけ下さい(*^_^*) 

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Q&A 第20回 最近、集中力と頭の回転速度が落ちている気がします。大丈夫でしょうか?

第20回

Q:最近、集中力と頭の回転速度が落ちている気がします。書類や新聞などを読んでも、1回では内容が理解できません。仕事の効率もかなり落ちてます。メンタル系の病気なのか心配です。大丈夫でしょうか?

 

A:結論から申し上げれば、何らかのメンタル系の疾患である可能性が高いと考えられます。年齢にもよりますが、40~60歳台の方ならば、うつ病に伴う精神運動制止という思考力や集中力の低下が一番可能性が高いと思われます。

ご高齢の方の場合には、うつ病の他に、認知症の可能性もあります。

その他に、どのような症状があるのかも重要となりますので、受診をされて、しっかりと検査・診断して、場合によっては治療が必要となるかも知れません。

何事も早期発見 早期治療が大切です^^

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院長 阿部 多樹夫

 

雑談です♪ 5 明治人について。

最近、明治生まれの方をお見かけする機会が少なくなりました。
最後の明治45年(大正元年)生まれの方は、平成31年(2019年)の現時点で、107歳となってらっしゃいますので、仕方がないのでしょう。

私が医学生や研修医だった頃には、まだまだ明治生まれの患者さんが沢山おられました。

医学生の頃に臨床研修で、担当させていただいた明治人(明治生まれ)の患者さんに共通する印象としては「礼儀正しく、しかし頑固^^; 正義感が強く プライドも我も強い 我慢強い 曲がったことが大嫌い とにかくもったいないの精神で物をすごく大事にされる」ということでした(あくまで私見です^^;)

司馬遼太郎氏の著作「坂の上の雲」などにも明治生まれの方々の特徴や気概や気骨について触れる箇所が、しばしば出てきます^^ ご興味のある方は、一読ください^^

歴史談義や、ことの善悪を議論するつもりはありませんが、歴史について学んだり考えたりすると、先人の情熱や苦悩に思いを馳せたり、自分自身の立ち位置を再確認できる気がします(*^^*)

ご興味があれば、ご一読ください^^

 

上の写真は森鴎外です^^ 私と同郷(島根県)の明治の文豪・軍医総監です。「山椒大夫」「高瀬舟」「阿部一族」「舞姫」などが著名な作品です。現在でも、十分に人間性の本質を的確に捉えてます。ご興味があればご一読ください(*^^*)

本日も雑談にお付き合い下さってありがとうございましたm(_ _)m

 

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札幌ことにメンタルクリニック

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Q&A 第19回 ノイローゼという言葉をよく耳にしますが、どういう意味ですか?

Q:ノイローゼという言葉をよく耳にしますが、どういう意味なのですか?悪い精神疾患なのでしょうか?

 

A:ノイローゼとはドイツ語です。 Neuroseと綴ります。英語ではNeurosisと記し、日本語では神経症と訳します。結論から申し上げれば、ノイローゼ(神経症)は悪性の精神疾患ではありません。疾患としては、不安障害 パニック障害 強迫性障害 社交不安障害 心気症 転換性障害 解離性障害などが該当します。

以前は不安神経症 強迫神経症 恐怖症 心気神経症 ヒステリーなどと呼ばれてました^^; 

統合失調症 双極性障害 うつ病等の精神病ではありません。

わかりやすく言いますと、 過労や心労などのストレスが原因となり、メンタル面において、処理能力の限界を超えてしまい、こころのバランスが保てなくなった状況といえます。

重度な精神疾患ではありませんが、ご本人にとっては、非常に大変な問題です。独力で解決するのが、難しいケースが多々あります。

 

当クリニックにも、神経症でお悩みの方が多数、来院されてますが、自分だけで解決しようと決め込まずに、まずは、身近な家族 友人 知人にお悩みを相談することが大切です^^

残念ながら現代社会で、ストレスが尽きることはありません。ストレスを極力溜め込まず、自分らしく心穏やかに皆様がお過ごしされることを願っております(*^^*)

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Q&A 第18回 不眠症で通院してます。短期間しか処方してもらえません。もっと長期間処方して、もらえないのでしょうか?

Q:不眠症で通院してます。短期(2週~4週間)しか処方は出来ないと、多くのクリニックで言われて、仕方ないので、頻繁に通院してますが、もっと長い期間処方をしてもらえませんか?

A: 結論から申し上げると、薬剤によりますが、最大2週から1ヶ月分しか処方できないケースが、ほとんどです。

以前は、緩やかな時代もあり、長期処方・重複処方も全然OKだった時もありました^^;

ところが最近は、御上(偉いお役人)から、絶対にダメだと、日本全国統一して強く指導されるようになりました。

そのような経緯ですので、申し訳ありませんが、どうしても無理なこともございます(*_*;

当クリニックは患者さん第一主義ですが、どうかその点だけは、何卒、ご理解をお願いしますm(__)m

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雑談です♪ 4

こんばんは^^

今年の大寒(1年で最も寒い日)は、1月20日だったのですね。お恥ずかしながら正直、ネットを検索してたまたま、知りました^^;

大寒の日には「大寒の瞬間」という最も、寒い時間があるとは、さらに知りませんでした(/ω\)

どういう法則なのか、全くわかりませんが、今年は1月20日17:09だったようです^_^;

更に、今年の立春は2月4日だったのですね。全然、気づきませんでした^^;;

そう言えば、春の気配が近づいている気がします。日が沈むのも少し遅くなりましたね^^

北国の長い長い冬にも出口が、見えてきました。

1か月半後に来る春の和歌を一首入れておきます^^

君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪はふりつつ~

作者  光孝天皇(こうこうてんのう。830~887)

1150年前の詩です。良いものは、時間が経っても、全く色褪せませんね^^

雑談にお付き合いくださってありがとうございましたm(_ _)m 

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院長 阿部 多樹夫

Q&A 第17回 イライラが続いています。なおりますか?

 

Q:イライラが、続いて止まりません。生活にも支障が出て困ってます。治りますか?

A:イライラ感が出現している原因にもよりますが、原因をきちんと見つけて、正しい診断を行い、治療をおこなえば、改善してくる可能性が高いと思われます。

イライラ感の根本の原因に気づいてない方もいらっしゃいますが、意外と多いのが、原因に気づいていても、あえて気づかないように無理して意識しないようにしており、その状態があまりに長く続いたため、ついに我慢の限界となってイライラ感をコントロールできなくなった患者さんが多いです。

何事も、我慢し続けることには、限界があるのかも知れません^^;

イライラ感をコントロール出来ている間は、問題ありませんが、我慢することに疲れたと感じる時は、注意が必要です。

現代は、ストレス社会ですので、イライラ感の原因が溢れかえってます。一人で悩まず、まずはご家族や友人など身近な人に相談してみましょう^^

 

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