明日から新年度が始まります

公認心理師、臨床心理士、事務長の春名です。

気がつけば、令和5年も3ヶ月が経ち、本日で今年度も最終日となります。

最近は温かな日も多く、目に映る雪も減り、春の訪れを感じることが増えました。

明日からは新年度となります。新たな門出を迎える方もいらっしゃるかと思います。当クリニックでも、女性医師の診療をスタートするなど新たな一年のスタートとなります。

新しい環境や状況、変化が多い時期となります。不安や緊張、ストレスが生じやすくもなる時期です。食事、睡眠、休息などバランス良く、整えながら日常生活を送っていきましょう。

来年度もよろしくお願いいたします。

臨床心理士を無事に更新いたしました

公認心理師、臨床心理士、事務長の春名です。

 

昨年11月のブログにて、臨床心理士の資格更新についてお話をさせていただきました。

5年に1度の更新が必要であること、研修への参加等のポイント取得条件が定められており、3つの領域から15ポイント以上の取得が必要であること、証明書には写真がついていることなどなどです。

締め切りに余裕をもって書類の郵送を済ませた今回の更新でしたが、先日、無事に更新完了のお知らせが届きました。これでまた5年間は臨床心理士としての活動が許されます。

4月には新たなカードも郵送されてきます。今回のカードは写真の問題もないものと思います。

また、5年という歳月の中で、様々な研鑽を積み重ねていくことが必要ですが、ひとまず無事に更新を終えられたことに安心をしております。初心を忘れることなく、臨床心理士としての活動、研鑽ともに努力していこうと思います。

 

就労に関するサービス 障害者雇用とは?

公認心理師、臨床心理士、事務長の春名です。

今回は障害者雇用についてご紹介しようと思います。これまで紹介させていただいたサービスに比べると聞き覚えのある言葉であるかもしれませんね。

障害者雇用とは障害者雇用促進法に基づいた雇用方法です。この法律では、事業主に対して、一定以上の従業員を雇用している場合、「障害者雇用率(法定雇用率)」に相当する人数の障害者の雇用を義務付けています。

令和3年3月以降では、法定雇用率が設定されるのは従業員が43.5人以上の企業となっています。令和5年1月現在の各法定雇用率は、民間企業で2.3%、国・地方公共団体で2.6%、都道府県等の教育委員会で2.5%となっています。令和5年度以降は雇用率を民間で2.7%、国・地方公共団体で3.0%、教育委員会で2.9%に段階的に引き上げていく予定となっているようです。

障害者雇用を希望する場合には、必ず障害者手帳を取得しなければなりません。求人への応募も手帳が交付されてからとなり、交付されるとハローワークで障害者雇用の求人を閲覧できるようになります。

就労継続支援と異なる大きな点は、業務の指示を出すのは支援者ではないということです。就労継続支援では、支援者が業務の指示やサポートを行いますが、障害者雇用では支援者ではなく通常の従業員が行います。そのため、障害に関する知識があるわけではありません。また、職場によっては障害者雇用であることを周知しない場合もあり、障害者雇用であることを知らない人と働くということもあるようです。

一定数の従業員がいることが義務となっていることを考えると、基本的に従業員が数名という会社の求人はありません。ある程度の規模の会社に就職するということになります。また、公務員という就職になることもあります。そのため、お給料も求人によって様々であり、業務の内容の様々なようです。お給料についてはおおよそ就労継続支援よりも高い場合が多いようです。

必ずしも専門科の支援がなくても、就労はできると思うが、一般就労は難しい、自信が持てないという場合には、障害者雇用という方法も一つの選択肢と言えるのではないかと思います。

就労に関するサービス 就労移行支援事業とは?

公認心理師、臨床心理士、事務長の春名です。

前回に引き続き就労に関するサービスについてご紹介したいと思います。前回ご紹介したのは就労継続支援というサービスでしたが、今回は就労移行支援事業についてです。就労継続支援と非常に似た名称ですが、内容は異なります。

就労移行支援事業の特徴は一般の就労や障害者雇用も含め、働くことを目標にしているが、働くためのスキルやマナーが十分ではないという方に「働くための練習」を提供するものです。

そのため、就労継続支援のように賃金は発生しません。収入が得られるサービスではありません。また、継続支援とは異なり、移行支援は利用期間が2年間と限られています。この期間で、就労に必要なスキルやマナーを培っていくことが移行支援の内容となります。

支援の内容は各事業所により特色もあるようです。スキルやマナーとして、プログラミングやワード、エクセルといったパソコン操作を習得するプログラムが多く設けられている場合やコミュニケーションスキルの向上のためのプログラムを積極的に取り入れている場合もあるようです。

大まかな流れでは、障害の理解や生活リズム・基礎体力の改善といった基礎の段階、次に就労に必要なマナーを身につけたり、履歴書の作成や面接練習といった準備段階、職場見学や実習、トライアル雇用といった実践的な訓練の段階を経て就職活動を行い、就職に至ります。

さらに、就職はゴールではなく、スタートです。就職したあとの方が、心配や実際に困ることに直面することは十分にあります。移行支援では就職後も6ヶ月間は定着支援という形で企業訪問や相談支援を行ってくれます。

また、7ヶ月目以降は、希望した人には就労定着支援事業に移行することが可能です。定着支援事業は最長で3年間利用が可能です。利用は1年毎に更新する必要があり、利用したいという方にだけ提供されるサービスになります。

このように、就労を始める前段階のサポートを担っているのが就労移行支援事業と言えます。サポートがある就労があるとしても、それでも始めることが難しい、自信が持てないという場合には、最初のステップとして就労移行支援を利用するという方法も有益とであると思います。

就労に関するサービス 就労継続支援とは?

公認心理師、臨床心理士、事務長の春名です。

早いもので、年が明けたと思いきや、もう1ヶ月が終わろうとしております。昨年のような大雪には見舞われておりませんが、今年は寒さが厳しい冬のようです。先週の悪天候から気温が低い日が続き、寒さも少し和らぐようですが、明日からはまた悪天候に注意が必要なようです。

さて、今回はタイトルにもありますように、就労に関するサービスについてです。私自身、まだまだ、このようなサービスに関しては勉強中でありますが、現在学んでいることも含め、書いてみようと思います。

今回は就労継続支援について取り上げようと思います。就労継続支援という名称には効き馴染みがないかもしれませんが、単に就労支援と呼ばれたり、A型、B型というように呼ばれたり、そのような呼び方を耳にされたことのほうが多いかもしれません。支援を受けながら働きたい、突然多くの時間働くことに自信がない、ゆっくりとしたペースで働きたいといった希望をお持ちの方に推奨されるサービスとなります。

まずは、A型とB型の違いを説明します。基本的な違いとして、A型には雇用契約がありますが、B型では雇用契約はありません。そのため、A型では最低賃金が適用されることになり、月額で6~8万円程度の収入が得られます。B型では最低賃金が発生しないため、1ヶ月では数千円~1,2万円程度というところが多いようです。また、A型は年齢制限があり65歳までとなっています。B型は年齢制限がありません。

そして、働き方も大きく変わってきます。A型では週5日、1日4~5時間程度の勤務が基本的で、毎日決まった時間に通所して働くことになります。B型は1日1時間、週1回からの勤務でも可能であり、無理のないペースで働くことが可能です。

業務の内容は、事業所によって様々です。パソコン関係やハンドメイド、箱作りなどの単純な作業もあります。事業所によっては、パン屋や喫茶店を運営している場合もあるようです。札幌市内にも多数の事業所があります。

利用するには、直接事業所と連絡をとり見学や相談を行ったあと、お住まいの区の障害福祉の窓口やハローワークで利用を開始する相談を行うことで利用可能となります。

就労を考えているけれど、一般就労にはまだ自信が持てないといった場合には、このような支援を利用されることも有益であると思います。

3学期もスタートしたようです

公認心理師、臨床心理士、事務長の春名です。

令和5年になり、1月も半分が終わりました。お正月休みからいつもの生活に慣れ始めている時期かと思います。昨日から市内の小学校は3学期がスタートしたようです。中学や高校、大学などはすでに始まっており、学生もいつもの生活に戻ることになりますね。受験シーズンもすでに始まっており、緊張の日々を過ごされている学生の方もいらっしゃるでしょう。持てる力を十分に発揮できることを祈っています。

長期休みが終わるころには慌てて宿題に取り組むお子さんも多いかもしれません。私自身を振り返ってみても、休み前は早めに終わらせようと意気込んでいても、いざ休みが始まるとついつい先延ばし、結局は慌てて取り組んでおりました。

宿題も含め、物事を先延ばしにしてしまう傾向が強い場合、精神科ではADHDの可能性を疑うことがあります。ADHDとは、忘れっぽい、段取りをうまく組めない、先延ばしてしまうといった不注意の問題や落ち着きがない、思いついたことをぱっと行動に移してしまうといった多動、衝動の問題を有している障害のことです。

しかしながら、長期休みの宿題がギリギリになってしまうことは珍しいことではないのではないか?と疑問に思うことがこれまでたびたびありました。きっと同じ経験をしている人はたくさんいるはずと思い、少々ネットで調べてみたところ、こんな調査結果がありました。

「夏休み終盤の追い込み、今は昔!?夏休みの宿題は ”すぐやる”(35.3%)または計画的にこなす(27.1%)が主流。”締切の直前・夏休みの最終日”は少数派(7.2%)」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000453.000028894.html

株式会社やる気スイッチグループが教室に通う生徒さんにとったアンケートの結果です。このアンケートの結果では堅実に取り組む割合が多いという結果でした。駆け込みで終わらせる派はどうやら少数のようです。どうやら、ギリギリになってしまうことは私が思っていたよりも、たくさんとは言えないようです。私個人も含めて、少数派なのかもしれません。

とても有益な調査で、とても参考になった調査結果でした。研究を否定するという意図は全くないことを前提に、研究は常に批判的な視点でみるように、という学生時代の教えに則り、少しだけ批判的な私見を加えさせていただこうと思います。この調査では調査対象が教室の生徒さんということで基本的に学業に対するモチベーションが高い人が対象であることが結果に影響しているのではないかと思います。学業に対するモチベーションが高いので、宿題にも積極的に取り組む人たちを対象としたアンケートのため、ギリギリに取り組む人が少ないという可能性が否定できません。もう少し、学校全体を対象とした調査が無いものか、今後も調べてみたいと思います。

先程も述べたように宿題がいつもギリギリにならないと終わらないなど、ついつい物事を先延ばしてしまうという悩みは、単なる性格の問題ではなく、ADHDを有しているという可能性もあります。先延ばしてしまう人すべてがADHDではもちろんありません。ただ、やろうと思ってもどうしても先延ばしてしまい、学業や日常生活に支障をきたしているようであれば、一度専門的に相談してみることも有益かもしれません。

本日が今年最後の診療日となります

公認心理師、臨床心理士、事務長の春名です

先週から今年も残り後わずかというお話をさせていただいておりましたが、本日が令和4年最後の診療日となりました。

今年も多くの患者様の疾患の治療、診療にクリニックとして携わらせていただきました。最近では予約が取りづらいことやお待たせする時間が長くなってしまうような日も生じており、特に新規の患者様のご予約はご案内が難しいことが増えております。ご不便をおかけしてしまっていることもあると思いますが、一人ひとりの患者様に必要十分な時間を設けるために必要なこととご理解いただけると幸いです。

来年も患者様の治療、診療にクリニック一丸となって努力していきたいと思います。今後も、多くの方の健康に寄与できるクリニックで在り続けたいと思います。

令和5年は1月4日(水)より通常診療となります。1月上旬はすでに多くの方のご予約もあり、混雑が予測されております。何卒、ご理解、ご協力をよろしくお願いします。

今年も残すところ本当にあとわずかです

公認心理師、臨床心理士、事務長の春名です

本格的な雪、寒さが到来したと思えば今年も残すところ本当にあとわずかとなりました。当クリニックの年内の診療も残り1週間を切りました。28日(水)が最終診療日、29日(木)より年末年始の休診となります。

私事ではありますが、以前この場でお話させていただいた、臨床心理士の資格更新は無事に書類を送付できました。締め切りに余裕をもって郵送することができ、今回は写真の問題もありませんでした。おそらく順調に更新が可能であると思います。

例年この時期は大掃除や人の集まりなど苦手な方にとっては、ストレスフルな時期でもあります。最近では行動制限のある年末年始が続いていたので、ストレスが軽減されていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。今年は数年ぶりに行動制限のない年末年始ということもあり、久しぶりにストレスが復活となってしまうかもしれません。

クリスマスや大晦日、お正月などイベントが続く時期です。少しでもストレスの影響を緩和するために、いくつかポイントを頭の片隅に置いておきましょう。

まず、できるだけいつもと同じ時間に食事を取ることです。イベントの時期には食べる機会も増えてしまうことはあるでしょう。なので、いつもと同じ量にすることは難しいかもしれません。ひとまず、時間帯はできるだけいつもと揃えるようにしておきましょう。

睡眠も同様です。年越しなど、どうしても夜更かしが増えてしまいがちになりますが、できるだけ、寝る時間、起きる時間は揃えておきましょう。より大切なのは起きる時間を揃えておくことです。寝不足となる日もできるかもしれませんが、短時間の昼寝で眠気を飛ばしながら過ごしていただくことで、睡眠のリズムも乱れにくくなります。

食事や睡眠の乱れはストレス反応をより強めてしまいます。できるだけいつも通りのリズムの方が有益です。

そして、適度にストレスから自分の身を遠ざける時間も作りましょう。これは特に人の集まりが苦手という場合ですが、無理に参加し続けずに、時には断ったり、自分の時間も設けるようにする方が良いときもあります。

このような工夫は実際には難しい日もありますが、努力目標としてもらうことがお勧めです。年末年始のストレスと上手に付き合っていきましょう。

臨床心理士資格を更新します

公認心理師、臨床心理士、事務長の春名です

前回、「心理療法を受けるには?」というお話をさせていただき、公認心理師や臨床心理士という資格についてお話しました。どちらも一定の教育を受けていることが担保されている資格としてご紹介させていただきましたが、今回は臨床心理士のお話です。

先日、臨床心理士の更新書類が届きました。今回で3回目の更新となります。臨床心理士は5年に一度、更新を行う必要がある資格です。公認心理師は一度取得すると、更新という制度はありません。しかし、臨床心理士は更新を行う必要があります。

この臨床心理士の更新に重要な点はポイントの取得です。協会が認定する研修会、各都道府県の臨床心理士会が主催する研修会、学会参加、個別に認定された研修会への参加、論文の投稿、スーパーバイズなどいくつかの領域が設定されており、そのうちから3つの領域でポイントを取得しなければなりません。

研修会や学会では参加することで2ポイント、講演や発表であると4ポイントというようにポイントが定められています。また、2ポイントの取得には協会が指定する時間以上の研修会でなくてはならないといった定めもあります。ここ数年は感染予防の観点から多くの研修会がオンラインでの開催となり、オンラインの場合は1ポイントという定めになっておりました。

このような定めのもと、15ポイント以上を得ていなければ、臨床心理士の資格更新はできません。5年かけて、せっせと研修会や学会に参加しながらポイントを貯めていくことになります。

すでに3度目の更新ということもあり、書類準備の方はすでに整いつつあります。後は事務手数料を納め、顔写真を撮影すれば郵送でき、無事に更新ができそうです。

1度目の更新では先程もご紹介したポイントで苦労しました。3つ以上の領域でポイントの取得をしていたのですが、研修会の参加を証明する書類の管理がずさんであったため、参加証や領収証を探し出すことに苦労した覚えがあります。

2度目の更新では5年間に参加した研修や学会に関する証明書をファイリングし、ポイント取得の証明は滞りなく終えられました。特に問題がないと思われた更新でしたが、証明写真でちょっとした失敗が起きました。冬、外に設置された証明写真を利用したのですが、どうやら画面が吐いた息で曇ってしまっていたようなのです。出来上がった写真は白くモヤのかかったような仕上がりで・・・。そのまま利用したところ、ずいぶんと古い写真を使ったかのような資格カードが郵送されてきました。臨床心理士の資格カードには運転免許証のように顔写真が載ります。

今回は書類も写真も問題なく準備が整えられそうです。写真はこれからですが、曇らないように細心の注意を払って臨もうと思います。

これで、無事更新できれば、5年間臨床心理士として活動できます。その間も、研修会や学会参加など研鑽を積むことが必要となりますが、それは当然のこととして、今後も励んでいきたいと思います。ひとまず、無事に更新ができそうで安心しております。

提出の締め切りを過ぎるというミスが起きないように最後まで用心してかかりたいと思います。

心理療法を利用したいがどうすれば?

公認心理師、臨床心理士、事務長の春名です

今回は「心理療法を受けるには?」というお話をしたいと思います。クリニックにもたびたびお問い合わせいただくことがありますが、「カウンセリングは受けられますか?」という質問に関して、クリニックを含んだ医療機関では「受けられると保証できない」という回答になってしまいます。

心理師/士を配置している医療機関かどうか、という点ももちろんありますが、所属しているという機関であっても、問い合わせ時点では、保証できないという回答になってしまいます。これは医療機関で行われる心理療法は医師の指示によって始められるためで、希望すれば受けられるというわけではないことという意味です。病状等を勘案し、心理療法が適用となる、あるいはその方法が効果的といった判断を医師がすることで、心理療法は開始されます。

適用となるかどうかは、相談したい内容や疾患の重症度、心理療法による治療効果が示されている疾患かどうかといった基準に加えて、医療機関ごとの基準による場合もあります。当クリニックでは、公認心理師による心理療法は治療の補助として利用しており、薬物療法に併せて行う治療方法という位置づけで行っており、心理療法のみの治療は行っておりません。

このような理由から、心理師/士がいる機関であっても必ずカウンセリングが受けられるとは言えません。もちろん、希望は考慮されますが、保証はできないということになります。では、どうしてもカウンセリングを受けてみたいという場合はどうすれば?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

とにかく心理師/士によるカウンセリングを受けたい、利用したいという場合には、①個人で開設しているカウンセリングルームを利用する、②大学に付属する相談センターを利用するという方法があります。どちらの方法も医療機関ではないため、健康保険が利用できません。したがって、1回の相談料はその機関ごとで異なります。①に比べて②の場合には、教育機関であるという特色から、1回の相談料は低めに設定されている場合が多いです。ただし、時に学生の陪席があるなど、教育への協力が求められる場合があります(もちろんお断りすることも可能です。了承しなければ、利用できないという意味ではありません)。

インターネットなどで調べると様々なカウンセリングルームがあることがわかりますが、カウンセラーという名称も様々です。民間の資格など、多種多様に存在しています。医療機関で心理療法を提供している心理師は公認心理師あるいは臨床心理士であることがほとんどです。

臨床心理士は日本での歴史も古く、医療機関や教育機関など様々な領域で心理療法や心理検査といった業務に従事しています。「心理士」「カウンセラー」といった呼び方をしたときのほとんどは、この臨床心理士を指していると言っても過言ではないと思います。臨床心理士は国家資格ではなく、協会が認定する認定資格になります。協会のホームページでは、臨床心理士が所属している様々な機関を検索できるデータベースも提供されています。「臨床心理士に出会うには」と検索していただくと、ページが出てきます。

もう一つが公認心理師という資格です。これは国家資格であり、今後、特に医療機関では主流となっていくと思われます。まだ誕生して日が浅いことから、耳馴染みのない資格かもしれませんが、次第に心理師と言えば、公認心理師となっていくのではないかと思われます。ちなみに、臨床心理士と公認心理師は「し」の漢字が異なります。なので、「心理士」だと臨床心理士、「心理師」だと公認心理師ということになります。

現状、どちらの資格も保有している心理師/士が多いかと思います。どちらであっても、優劣という関係性ではありません。どちらかの資格を有している心理師/士であれば、一定の教育を受け、一定の技術が担保されているとお考えいただくとよいでしょう。どのカウンセラーが良いのかわからないというときには、ひとまずどちらかの資格を有しているかどうかを判断基準の一つとしていただくと良いと思います。