A:冬季は、日照時間が短くなります。緯度が高い北国である地域ほど、さらに日照時間が短くなります。 ちなみに、札幌市と沖縄県那覇市を比較すると、冬至(平成30年12月22日)で、札幌市は那覇市に比べて約1時間も日照時間が短くなります。
ここで、メラトニンとセロトニンという神経伝達物質(脳内ホルモン)が深く関与していると言われております。
メラトニンは睡眠を促すホルモンであり、光の弱い夜に多く作られます。つまり、日照時間が短くなることで、メラトニンが過剰に分泌されてしまい、睡眠時間が増加しやすく、過眠傾向になります。
セロトニンも日照時間が短くなることで減少します。このセロトニンの不足も、うつ症状の原因となりえます。
季節性(冬季型)うつ病の特徴として、冬場の気分の沈み 倦怠感 過眠 過食が挙げられます。
医療機関で、高照度光照射療法という、2500~10000ルクスくらいの照度で、30~60分くらい光を浴びる治療を行っているところもあります。
そこまでしなくても、冬の晴れた日に、散歩などして十分な光に当たったり、お手軽な方法として、自宅の照明を明るくするだけでも、かなり効果があると言われてます^^
日本では緯度の高い北海道や、ヨーロッパ圏(スウェーデン ノルウェー アイスランド フィンランド等)で非常によく見られます。
まだまだ、日照時間が短くて寒い日が続きますが、冬季型(季節性)うつ病に負けないように、日光浴をして、こころのバランスを崩さないようにお気を付けください(*^-^*)
札幌 西区 琴似
精神科 心療内科
院長 阿部 多樹夫