元気過ぎるのも要注意

公認心理師、臨床心理士、事務長の春名です

夏期休診を終え、当クリニックも通常の診療を行っております。お盆も過ぎましたが、暑さがまだ続くようです。かと思えば、大雨となるなど不安定な天候が続いております。中々、元気が出ないと感じることもあるかしれません。

今日は「元気」について少し取り上げたいと思います。元気であること、徐々に元気になっていくこと、元気を取り戻していくこと、は一般の生活においても、精神科での治療の過程においても望ましい変化であることに間違いはありません。

しかしながら、「元気」には注意が必要な場合もあります。タイトルにも示したように元気すぎることも要注意になります。一般にもハイテンションというような表現があり、日常生活を送っていると、一時的にそのような体験をすることもあるものです。何か楽しい時間を過ごしている最中だけ、ハイテンションと感じることは自然な範疇と言えますが、そのような状態が続いたり、気分だけでなく、以下に紹介するような生活上の変化も続く時には注意が必要です。

・寝なくてもいける
時に徹夜するということは誰しも経験のあるものかと思いますが、これは「寝ることがもったいない」「寝なくても大丈夫」というような感覚を指します。そして、実際に寝ない日が数日続いたり、明らかに短い睡眠時間となったり、それでも日中の活動が可能というような状態です。

・(根拠はないけど)大丈夫!
私たちは自信が持てない、確信が持てないと感じるときに、自身を鼓舞するという目的で「大丈夫」と自分に言い聞かせたり、相手に安心してもらうために「大丈夫」と伝えたりすることがあります。また、経験や取り組んできた実績をもとに、「大丈夫」と思えることもあります。これらの「大丈夫」ではなく、何の根拠もないけれど、「大丈夫」と思えて仕方がない状態です。

・衝動買いが増える
買って後悔するという体験は誰しもにあるものかと思います。買ったのにそのままということもあるでしょう。このような体験のすべてが要注意ではありませんが、どうも最近、見たものをパッと買ってしまうことが増えている、課金が増えているなどお金を使う頻度が通常よりも明らかに増えている状態です。

上記以外にも、いつもよりも話過ぎてしまうようになる、考えが浮かんで浮かんで仕方ないといった状態が続いたりするときにも注意が必要な「元気」といえます。

過ぎたるは猶及ばざるが如し、という言葉があるように元気でることと、元気過ぎることは別なものと思っておくことが落ち着いて生活を送るヒントになるのではないかと思います。