公認心理師、臨床心理士、事務長の春名です。
ゴールデンウィークも終わり、通常の生活に戻られている方が多くいらっしゃるでしょう。5月病と言われるように、「休んだのにどうにも調子がいまいち」と感じたり、「現実に戻り気分が沈む」と感じられている方もいらっしゃるかもしれません。
数年前から、医学の領域では予防していくことが重要とされていますが、メンタルケアにとっても予防や早期発見は重要なトピックの一つです。今回は予防や早期発見の一環として、ストレスがかかってくると、始めにでやすい症状(初期症状)についてご紹介したいと思います。
・疲れやすい
易疲労(いひろう)とも言われますが、「疲れやすい」と感じることです。もちろん、日常生活ではいろんなことをして過ごしますので、「疲れる」ことそのものに、心配はありません。この特徴のポイントは「やすい」という方になります。「これまでなら、このぐらいのことでこんなに疲れることはないのに」、「疲れがいつまでも取れない」というような感覚が増えてきたときには少し注意をしておくとよいでしょう。
・睡眠のリズムが変わる
寝付けない、途中で目がさめる、寝た感じがしない、いつまでも起きられないなど睡眠のリズムがそれまでと変わることも初期症状の一つと言われています。一晩だけ寝付きが悪かっただけでは、もちろん初期症状とはいえません。睡眠リズムの変化が週の半分以上あり、それが2週間以上続いているようであれば、ストレスによる反応を疑ってよいでしょう。
・落ち着かない、イライラしやすい
なんだかソワソワして落ち着かない、じっとしていられない、些細なことでもイライラする、以前なこんなことにこんなにも腹が立つことはなかったのに、といった感覚が増えることもストレスによる反応が生じている疑いがあります。ストレスがあると不安になったり、落ち込んだりすることは多くの方がご存知ではあると思いますが、不安や落ち込みより、落ち着かない感じやイライラしやすいという変化のほうが先に生じると言われています。
以上、ストレスがかかっているときの初期症状になります。普段から自分自身の状態に目を向け、ご紹介したようなポイントが生じたり、続いたりしていないかをチェックしていただくとよいでしょう。どうやらしばらくこのような症状が続いていると気づいたときには、精神科、心療内科にご相談いただくとよいでしょう。