公認心理師、臨床心理士、副事務長の春名です。
気温も上がり、木々も芽吹き、北海道にも過ごしやすい季節がやってきましたね。今月下旬には道内でも桜が開花するようです。新年度を迎え、期待に胸を膨らませている方、新たなチャレンジに向かおうとしている方、これまで通り堅実に進もうとされている方、様々な方がおられることと思います。
こうした季節の変わり目には期待と同時に不安や緊張が生じることも少なくないでしょう。
また、過去の反省をいかして今後の取組に目を向けたいと思っても、後悔にとらわれてしまうこともあるかもしれません。
感情は本来備わっている自然なもので、私達に危険に備えるよう教えてくれるといった大切な役割を持っています。
しかし、抱く感情があまりにも強すぎると抱えることの苦痛が伴い、仕事や学校、人付き合いといった日常生活を思うように過ごせなくなってしまいます。
前回の心理師ブログにおいても不安や緊張について取り上げましたが、今回は付き合い方も含めて触れてみたいと思います。
不安や緊張はこれから起きるであろう事柄に備えて身体自体のウォーミングアップをしたり、問題を解決するための情報を得ようと試みようとすることに役立ちます。
また、全く緊張を抱かないと気が緩みミスが増え、適度な緊張状態にある方が良いパフォーマンスが発揮できることもわかっています。
では、どうすると適度な状態に調整し、日常生活を送りやすくすることができるでしょうか。
様々な方法がありますが身近な例で言えば、ストレッチがあげられるでしょう。不安や緊張で身体に余計な力が入ってしまっている状態を調節することができます。ヨガを好んで取り入れておられる方もいるでしょう。ご自分に合った方法で良いのではないかと思います。
また、身体に余計な力が入っている状態では呼吸も浅くなりがちです。ゆっくりと口から遠くに息をはくことを意識し、呼吸を整えることも不安緊張をやわらげることに役立ちます。
また、緊張をしても当然の場面において、無理に「リラックスしなければ」「緊張してはいけない」と考えることが余計に緊張を強くしてしまうことも考えられます。
緊張を受け入れる、緊張する事情があると理解することも有益と考えられます。
最後になりますが、遠い将来の心配をしすぎることで不安が強まり、過去の出来事を繰り返し考えることで後悔の念にさいなまれてしまうことがあります。
不安や後悔をいつも以上に強く感じていることに気がついた場合は、「そういうことはある(あった)かもしれないが、とりあえず今日何をするか」と「今」に目を向けてみましょう。今できることに目を向け身体を動かすことで、気分が変わりやすくなると考えられます。
札幌 西区 琴似
心療内科 精神科
札幌ことにメンタルクリニック