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これまでに携わったお仕事②

公認心理師(臨床心理士)兼、事務長主任補佐の春名です。

前回は知能検査についてご紹介させていただきました。

今回は統合失調症の認知機能障害についてご紹介したいと思います。

 

10年ほど前になるかと思いますが、日本においても統合失調症の患者さんの認知機能障害への関心が高まり始めました。

欧米では以前から関心が寄せられていたのですが、その理由は統合失調症の患者さんの予後に関する研究の結果からでした。幻聴や妄想といった症状の改善よりも認知機能障害のほうが患者さんの生活の質や社会的な活動といったその後の生活に影響が大きいということがわかってきたことでした。

認知機能というのは、注意、記憶、実行機能といった私たちの生活には欠かせない能力です。ここでいう、認知というのは認知症や高次脳機能障害といった病気や障害が指している能力と同じものです。

アメリカの精神医学会が精神疾患の診断基準を新しくした際には、統合失調症の診断基準に認知機能障害を含めるかどうかも議論されたそうです。結果としては、診断基準に含むことは見送られました。

話は戻りますが、10年ほど前から欧米で開発されたリハビリテーションのプログラムが日本でも翻訳され、一部の医療機関でも試みられるようになりました。前職場ではこのプログラムの立ち上げに携わらせてもらいました。輸入されたプログラムはパソコンを利用して、ゲームを通してリハビリテーションを行うという内容でした。しかし、医療機関では利用できるパソコンの数も限られており、脳トレのような紙でできる教材も準備したり、高次脳機能障害のリハビリテーション教材を代用したり、試行錯誤しながら行ったことを覚えています。

当時、勉強に利用した書籍には、日常生活でできるリハビリとして料理が勧められていました。料理はものを切ったり動かしたりと集中力が必要になりますし、次に何をするのかといった記憶や、どうするとスムーズに完成させられるかといった計画性(実行機能の一部です)などが必要となります。このように日常的にもリハビリの発想を取り入れるのは有益であると学びました。

最近は以前に比べると、認知機能障害の話題を目にすることが減った気がしていますが、現在でも一部の医療機関では統合失調症の方の認知機能障害の改善にも力を入れて治療が行われていると思います。

札幌 西区 琴似 二十四軒

心療内科 精神科

札幌ことにメンタルクリニック

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札幌 西区 琴似
精神科 心療内科
札幌ことにメンタルクリニック
公認心理師 ・臨床心理士
春名 大輔
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