Q:妊娠中に母親がインフルエンザ感染すると、生まれてくる子供が統合失調症になると、聞きましたが、本当ですか?
A:まだ詳しく分かってない部分が多いのですが、そのような論文や報告があるのは、事実です。
TORCH症候群といって、胎盤感染を経由して胎児に重大な奇形や臓器・神経・感覚器障害を生じさせる病原体があることは有名な話です。トキソプラズマ、風疹ウイルス、サイトメガロウイルス、単純ヘルペスウイルス。その他、梅毒トレポネーマ、EBウイルス、B型肝炎ウイルス、コクサッキーウイルスetcです。
同様にインフルエンザウイルスの妊婦感染が、胎児の脳に何らかの悪影響を及ぼし、将来的にその子が統合失調症になる可能性は、あながち否定できません。
妊婦の場合、インフルエンザに罹患すると抗インフルエンザ薬の使用は基本的にできません。 妊婦さんが、もしインフルエンザに罹っても薬物治療はできず、自然に治るまで我慢するしかありません。 そのため、前もってインフルエンザワクチンを、きちんと接種しておく必要があります。
妊婦へのインフルエンザワクチン接種は良くないという一部の意見もありますが、現時点では、妊婦への接種を推奨する意見の方が圧倒的に優勢です。
インフルエンザが猛威を振るってますので、体調管理に気を付けてください^^
札幌市 西区 心療内科 精神科
札幌ことにメンタルクリニック
院長 阿部 多樹夫