認知症について⑧

すこし時間が経ちましたが、レビー小体型認知症(DLB)の続きをさせて頂きます。

前回認知症について⑦でお話ししたとおり、レビー小体型認知症はパーキンソン病と基本は同じものと、お考えてください。

厳密には、1年ルールというものがあり、パーキンソン症状が出現する前から認知症が出現した場合とパーキンソン症状が出現してから1年以内に認知症が発症したものがレビー小体型認知症と呼ばれます。パーキンソン病の経過で1年以上経過してから認知症が出現したものをPDD(パーキンソン病による認知症)といいます。偉い先生方が分類されたので仕方ありませんが、わかりずらいですよね^^;どちらも、基本的には同じ疾患だと思って下さい。

治療に関しては、認知機能障害に加え、幻覚、妄想、うつ、アパシー、レム睡眠行動異常などBPSD(行動・心理症状)、パーキンソニズム、自律神経症状など多彩な症状がありますので、患者さんごとに最適な治療方針が必要になります。

【非薬物療法】まずは薬剤を使用せず、ケア(認知症があったとしても、その人らしく生活できるように支援をすること)や認知症リハビリテーションなどを行うことで症状の改善が望めます。まずは、何よりも優先させて行うべき治療です。その次に、必要ならば下記の薬物療法も検討してみます。

【薬物療法】

●認知機能障害については、AD(アルツハイマー型認知症)でも使用されているドネペジルの少量から中等量が有効です。

●幻覚妄想に対しては少量の抗精神病薬を使用することがありますが、DLBは薬剤過敏性が強く、またパーキンソン症状を悪化させるリスクもありますので、リスペリドン、ペロスピロン、クエチアピン、オランザピン、アリピプラゾールなどを最小量から使用します。また漢方薬の抑肝散、抑肝散加陳皮半夏、当帰芍薬散なども有効な場合もあります。

●レム睡眠行動障害(RBD)に対しては、ロラゼパムやラメルテオンなどが有効です。

●うつ・不安に対しては、SSRIやSNRIといった抗うつ薬が有効な場合があります。

●パーキンソン症状(パーキンソニズム:無動 振戦 固縮)に対しては、ドパミンを補ってくれる抗パーキンソン病薬であるL‐ドパやドパミンアゴニストなどを使用します。

●非薬物療法:薬剤を使用せず、ケア(認知症があったとしても、その人らしく生活できるように支援をすること)や認知症リハビリテーションなどを行うことで症状の改善が望めます。

 

以上、DLB(レビー小体型認知症)についてお話させていただきました。次回は、脳血管性認知症についてお話ししたいと思います(*^-^*)

 

札幌市西区琴似・二十四軒地区 心療内科・精神科

前田神経クリニック  院長  阿部 多樹夫