Q&A 第3回 お薬の副作用や依存性は心配ありませんか?

 

Q:心療内科や精神科のお薬に、副作用や依存性はありませんか?

A:結論から申し上げますが、あります。

薬物療法を行う上で、非常に重要ですので、ご説明します。まず、医療用の薬剤は、ほぼすべて副作用があります。たとえ、漢方薬といえども間質性肺炎や偽性アルドステロン症、下痢症・弛緩性便秘症などがあります。

向精神薬(心療内科・精神科で一般的に使用する薬剤全般の名称)も、残念ですが、同様に副作用があります。特に古いタイプの薬剤は、さらに副作用が強い傾向があります。

依存性に関しても、同様に古い薬剤ほど大きく、新しいタイプほど、依存性が少なくなってます(ほんの一部、例外は、ありますが;)。

結論から申し上げると、古いタイプの薬剤から新しいタイプの薬剤に置き換えることで、副作用や依存性を極力、減らすことが可能となります。

副作用や依存性が少ない薬剤を選択・処方することが、患者様にとって有益となります。ご不明な点は遠慮なく、主治医に相談してみましょう。

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心療内科・精神科

院長 阿部 多樹夫

第2回 Q:心療内科・精神科なのに血液検査(採血)が必要なのですか?

 

Q:何故、心療内科・精神科なのに血液検査(採血)が必要なのですか?

非常によく受ける質問です。しっかりとお答えしたいと思います。

A:主な理由は2つあります。

A1.身体合併症(糖尿病 パーキンソン病 心臓疾患 甲状腺機能異常 副甲状腺機能異常 重症筋無力症 高度な肝機能障害・腎機能障害)等の基礎疾患がある方には、メンタル系の薬剤の処方が、禁忌もしくは注意使用しなけらばならないケースが多々あります。まず問診でしっかりと病歴や既往歴を伺ておりますが、実はご本人も、お気付きでない場合も非常に多くあります。そのため、まず治療を開始するに当たって、どのような治療方針を立てるか精神状態だけでなく身体面も、しっかりと把握する必要があるケースが多くあります。

例えば、甲状腺機能異常の場合、低下症(橋本病)では、「うつ状態」となることがあります。逆に亢進症では「躁状態」となることもあります。

また、もの忘れ・認知症の場合に、ビタミン欠乏症が原因になっている場合もあります。そのため事前に、そのような基礎疾患が無いか、知っておく必要があります。

A2.またメンタル系で処方する薬剤は副作用として、糖尿病や高脂血症の悪化、甲状腺機能障害 性機能障害 薬剤中毒症状等が認められることがたまにあります。そのような副作用を、いち早く把握して予防するためには、定期的な血液検査はどうしても必要となります。

心身共に健康を保つためにも、最初から全てメンタル的なものが原因だと考えず、身体的な原因もありうると考えてください。その上で、総合的に判断していただきたいと思います。

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院長 阿部 多樹夫

Q&A 第1回 心療内科 神経内科 神経科 精神科について?

第1回目のQ&Aは「こころの悩みを相談をするのは、心療内科?精神科?神経内科?」について、お答えしたいと思います。

心療内科と精神科や神経内科との違いについて、しっかりと理解することは非常に大切です。あっちこっちを回って、時間や労力を無駄にしなくて済みますので、ご説明いたします^^

●精神科と神経科は、同じ物だと思っていただいて問題ありません。精神科は精神症状が出る疾患について、相談・診断・治療をする科です。

●神経内科は、精神症状を扱う科ではありません。中枢神経を含めた全身の神経系の病気を扱う科です。精神科や脳神経外科と重なる所もほんの少しは、ありますが、神経内科は外科と違って手術はしませんし、精神症状の相談にも、関わってくれる事は基本的にありません。代表的な疾患が、脳卒中や脳炎、パーキンソン病、てんかん等を診る科なのです。

●心療内科とは?実はこれがややこしいのです^^;

本当の意味での「心療内科」とは、精神的ストレスが強い影響を及ぼし、実際に身体に生じる病気(ストレス性胃十二指腸潰瘍 気管支喘息 高血圧症 アトピー 円形脱毛症等)に対して心身両面からアプローチする科の事です。あくまで、ストレスが原因で起こる身体疾患を診る内科医なのです。

結論から申し上げれば、精神的な問題(不眠 不安 イライラ 悲しみ 気分が沈む やる気が出ない 情動不安定 恐怖 幻覚妄想 物忘れetc)につきましては、最初から精神科医にご相談されることが大切だと思います。

小生は

精神保健指定医

日本精神神経学会 専門医・指導医

日本認知症学会認知症専門医・指導医

認知症サポート医

でありますので精神科がメインとなりますが、内科領域も十分な経験がありますので、心身両面で最大限にサポートさせて頂きます。

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院長 阿部 多樹夫

 

 

 

 

Q&A 心療内科・精神科についてのコーナーを始めます(^^♪

皆様に、心療内科・精神科の疾患について、ご理解いただけるように、小生なりに、ブログでお話させていただいて参りました^^;

これからQ&A方式で、もっともっと身近で、分かりやすく、ご説明していきたいと思います(*^^*)

あるある質問に、ご返答するかたちで、お話させていただくつもりです^^

宜しくお願いしますm(_  _)m

次回のブログになりますが、第1回目のQ&Aは「こころの悩みを相談をするのは、心療内科?精神科?神経内科?」について、お答えしたいと思います。

冬将軍が到来しましたが、冬の晴れた日は、本当に澄み通って奇麗な夜空ですね^^

冬の大三角形(プロキオン ベテルギウス シリウス)がきれいに見える季節になりました。

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院長 阿部 多樹夫

 

 

 

双極性感情障害(躁うつ病)について③

双極性感情障害は、治療を中断すると、再発しやすい疾患です。

治療を怠っていると、再発を繰り返します。繰り返すたびに、調子のよい時期(寛解期)が短くなってきます。徐々に間隔が短くなると、最後は急速交代型(ラピッドサイクラー)といわれる1年のうちに4回以上、躁状態とうつ状態を繰り返すまでに悪化していきます。そうなると、日常生活が成立しなくなります。

最後には、仕事・家族・社会的信用・友人・財産・生命など、大切なものを失ってしまう可能性もあります。

【治療のポイント2】

●まず、早期発見 早期治療が重要です。

●自身の疾患を受け入れて、正しい治療法を理解した上で、治療を開始することが、何より大切となります。

●治療を開始して、症状が一旦、落ち着いてきたからといって、服薬を中止したり、薬の量を自己調整したりすると再発の危険が高まります。処方された薬をきちんと服用しましょう。飲み忘れにも注意してください。副作用が気になる場合は遠慮なく主治医に相談することをお勧めします。

●規則正しい生活をしましょう。過労や睡眠不足などは再発するきっかけとなり得ます。

●自分一人では、治療を継続していくのが困難な場合もあります。ご家族や職場の上司や仲間にも、双極性障害について理解してもらい、薬の飲み忘れを指摘してもらったり、再発のサインがあれば注意してもらえる環境を整えることも大切です。

●高血圧症や糖尿病の治療と同様に、双極性感情障害の治療でも服薬の継続がとても重要となります。

 

しっかりと治療を継続し、周囲からのサポートや協力を得て、無理なくマイペースで過ごすことによって、安定して生活を送ることができるようになります。

以上、双極性感情障害について、お話いたしました。

最後まで、聞いてくださり、ありがとうございました(*^^*)

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院長 阿部 多樹夫

忠臣蔵(時代劇)ファンです♪

忠臣蔵は、放映される季節となってきました^^

元禄15年(1702年)12月14日は、赤穂浪士が吉良邸に討ち入りして、主君、浅野内匠頭の仇討ちをした日です。

私が子供の頃、毎年のように、この時期にTVで放映されてました。

最近は、忠臣蔵をご存じない世代も増えているのかも知れません^^;

もう他界しましたが、私の父も祖父も時代劇が大好きだったので、家族で一緒に年末に、見ていた懐かしい記憶があります^^

浅野家と吉良家どちらが正しかったか賛否両論は現在まで続いてますが、その当時、江戸市民は、大石内蔵助はじめ47士を熱烈に支持したのは事実のようです。

歴史談義やことの善悪を論じるつもりは毛頭ありませんが、2012年ごろに、両家に関係ある人々が、お互いに和解して握手をされたという記事を読んで、感激しました。

人はいつまでも、憎しみ合ったり、罵り合っていては、決して前に進めません。どこかで妥協点を探して、お互いに認め合い、共存する道を探す必要があると思います。

私にとって、忠臣蔵は、そういう教訓を与えてくれた時代劇です(*^-^*)

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院長 阿部 多樹夫

双極性感情障害(躁うつ病)について②

前回、双極性感情障害について

(1)双極性感情障害とうつ病の違い

(2)双極性感情障害には、Ⅰ型とⅡ型があることをご説明しました。

うつ病と双極性感情障害は、しっかりと区別する必要があります。何故なら、治療法が全く違ってくるからです。

 

【治療のポイント】うつ病の患者さんには、抗うつ薬を中心とした薬物療法を行いますが、双極性感情障害の方に抗うつ薬を処方することは非常に慎重を期する必要があります。それは、抗うつ薬を使用すると躁転(うつ状態から躁状態に急に転じること)する場合が多々あるからです。

そのため、双極性感情障害の治療の第一選択薬として、バルプロ酸ナトリウム 炭酸リチウム カルバマゼピン ラモトリギンなど気分安定薬を処方することが一般的です。

●躁症状が強い場合には、必要によって抗精神病薬を併用する場合があります。

●うつ症状が強い場合は、先ほど申し上げましたように躁転に気を付けて、慎重に少量の抗うつ薬の使用をすることが一派的でしたが、現在では、躁転しないセロクエル徐放剤やルラシドンを使う場合も増えてきました。

●躁うつ病相のどちらでも共通する症状として不眠が挙げられます。そのため、不眠の治療も同時に行うことが必要です。

●うつ病の症状で初診された患者さんの中で、実は双極性感情障害だったケースが15%程度あると言われてます。的確な診断のために、過去に躁状態を呈したことがある場合は、主治医にその旨を、必ずお伝えください。それだけで、非常に参考になります。

それでは、次回、最終の3回目に続きます(*^^*)

 

P.S.本日から、札幌市内も雪が本格的に積もって参りました^^

路面が滑りやすくなっておりますので、転倒して怪我などされないようにお気をつけ下さい(*^_^*)

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大通公園のイルミネーション^^

平成30年12月5日に、「かでる27」で行われました厚生労働省主催の講習会に参加してきました。その帰りに、寒いため足早に地下鉄東西線駅に向かって大通公園付近を歩いていました。

その時に、あまりにも美しいイルミネーションの夜景でしたので、思わず撮影してきました^^

慌ただしい中にも、奇麗で心が和める、ささやかな幸せな時間があると感じました^^

札幌ことにメンタルクリニックは、心療内科・精神科を全般的に診させていただいております。また日本認知症学会専門医・認知症サポート医として、認知症・もの忘れ外来も積極的に行っております。お困りの方は、お気軽にご相談ください。

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双極性感情障害(躁うつ病)について①

今回は、双極性感情障害(躁うつ病:以下 双極性感情障害とのみ記載について全部で3回に分けて、お話させていただきたいと思います。

双極性感情障害は文字通り、気分が高くなった状態である「躁」と気分が沈んでしまった状態である「うつ」を繰り返す脳の疾患です。性格や心理的な問題でなるのではありません。

双極性感情障害は人口の1%くらいにみられ、男女差はありません。誰にでも起こりえる疾患です。

うつ病はうつ症状(気分の沈み 意欲低下 疲れやすい 不眠 死にたい気持ちになる等)のみが出現します。

双極性感情障害では躁症状(気分が高まって、元気が出てくる 何でもできると自信に満ち溢れてくる おしゃべりになる 寝なくても平気になる 怒りっぽく攻撃的になる等)とうつ症状の両方を繰り返し認めることが特徴となります。場合によっては、躁症状とうつ症状が交じり合った躁うつ混合状態となることもあります。

 

 

双極性感情障害には、日常生活に支障が生じる強い躁状態とうつ状態がみられる双極Ⅰ型と、日常生活には支障が生じない軽度な躁状態(軽躁状態)とうつ状態がみられる双極Ⅱ型があります。

 

今回は、ここまでとさせていただきます。

次回は、双極性感情障害の2回目を、お話させていただきます。

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当クリニックに、クリスマスツリーが来ました

2018年も12月になりました。今年もクリスマスがやって来る季節となりました^^

当クリニックでは、来院される患者様に、少しでも季節を感じていただきたいと思い、クリスマスツリーを飾っております。スノーマンも2人います(*^-^*)

当クリニックはメンタルクリニックですので、心療内科 精神科を全般的に診させて頂いております。

院長が札幌市の認知症サポート医ですので、認知症 物忘れ(もの忘れ)外来にも、積極的に取り組んでおります^^

お困りの、患者様・ご家族・施設の方は、お気軽にご相談ください。

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